「安かろう悪かろう」という現実が理解され始めただけ

「格安スマホ」人気に陰りが見え始めた理由 | 通信 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

何回も触れているが、デイタイム帯、特に昼12時から13時頃の通信速度の大幅な低下や公衆無線LANや国際ローミング、決済サービス、LTE通信機能搭載Apple Watchでの同一番号利用といった豊富な付加サービス、サポートの問題が理解され始め、その上でMNOの営業努力による大幅な値下げがなされたら、単純に「安い」と考えてMVNOに移行するユーザは減ることであろう。

たとえば、外での通信はLINEや電子メールで文字通信を行い、たまにWeb閲覧や地図を見る程度、後は自宅に引かれた固定回線を家族で利用するためにそれほど大容量のプランは必要ないというユーザにとってはMVNOは安価な選択肢の一つとなりえるが、頻繁に転居を繰り返すために固定回線を引くにも引けず、月に携帯電話回線で利用する通信量は30GB程度、うち結構な通信を行きつけの食堂や喫茶店に設置されているキャリアの公衆無線LANで行うという状況であれば今でも別途データ通信用のプランを携帯型無線LANルータで契約するよりも安価に利用できる。

他にも、通話が圧倒的に多い場合はMNO各社が提供している通話定額プランに契約するほうが確実に安価であろう。MVNO各社も一定時間の通話定額サービスを行っていたりするが、1か月に10分以上の通話を合計数時間するような利用であれば前述のとおり圧倒的に安価となりえる。それは営業で携帯電話を使っているユーザであればその条件は普通に満たすことは大いに考えられる。

さらに、昼に携帯電話で地図を見て目的地を探すといった使い方は誰しも普通に行うと思われ、最近は食事の写真を撮影してSNSに投稿するといったことも流行になっているわけであるが、そういった利用においてもやはりストレスがたまるとなるとMVNOからMNO一次契約もしくはMNOのサブブランドMVNOに回帰するユーザは多いのではないだろうか。

それと、日本国内で携帯電話、特にスマートフォンを利用するすべてのユーザのITリテラシが高いわけではない。彼らに「SIMカード」や「APN設定」と言ったところでまず半数以上が理解できず、場合によっては「Apple ID」や「Google Play ID」、「dアカウント」、「au ID」、「メールサーバ」と言っても理解ができないユーザがざらにいるわけである。

一定以上のITリテラシを持つユーザにとっては信じられない話ではあるが、今やそういったユーザもスマートフォンを利用しているわけである。そういったユーザに「端末を設定して使える状態に持っていけ」と言ったところでまず難しいのは目に見えてわかる。

だが、彼らに対するサポート窓口となるような実店舗を持つMVNO事業者はそう多くなく、あっても大都会のごく一部という状況であればそういったITリテラシの低いユーザに普及させることはまず難しい。しかも都会であればIT関連の職種で技術者や研究者として働いている、IT関連製品の販売やサポートを行っている、ガジェットオタクやパソコンオタクみたいなITガジェットや携帯電話、コンピュータに詳しいユーザなど、ITリテラシの高いユーザはざらにいることからすでに行き着くところまで行き着いたと言えるのではないだろうか。

しかも、あれだけMVNOともう何年も言われ続ければ、その評判というのはある程度ユーザに浸透しているものであろう。「昼間の通信速度が遅すぎるからランチの写真をインスタに投稿するときストレスがたまる」とか「昼にゲームするとき読み込みが遅い」とか「安いけど公衆無線LANのサービスがないから通信量がかさむ」といった評判が伝われば契約を躊躇するユーザは出てくることであろう。

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