「遅くて使いものにならない」という光回線への声、定額制も限界か

現に私の自宅の固定回線もそうなりつつあるわけであるが。

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トラフィックが増大する一方で、その増大したトラフィックに対応するための設備投資を行うための予算を確保できないがために従量制課金で応分負担を促すのはわからないこともない。

だが、従量制課金を行うとなると、iモードやEZwebをはじめとした過去の携帯電話向け簡易Web閲覧サービスのように利用料金の概算が難しいことからリッチなコンテンツの積極的な利用が避けられることになる可能性は極めて高い。

もちろんその「リッチなコンテンツ」には政府が目論むオリンピックのInternet配信も含まれることになる以上、最終的にトラフィックの大幅な削減につながってもInternetコンテンツ市場や今後のコンテンツのリッチ化に関しては大幅に後退することになるのではないか。

「遅くて使いものにならない」という光回線への声、定額制も限界か – 日経トレンディネット

となれば、残るは値上げしかない。トラフィック増加のたびに値上げするのは避けたいため、従量制への切り替えが濃厚とされる。モバイル回線と同様、毎月の通信量に上限を設け、超えた場合に速度を制限したり、追加負担を求めたりするものだ。「現在のインターネットは無駄なトラフィックであふれている。ユーザーに応分負担を求めることで見直す良いきっかけになるかもしれない」(あるプロバイダー)といった声まである。

なにをもって「しょうもない」と定義するのかは別として。そもそもしょうもないデータばっかり流れる要因というのも現状の日本のInternet、特に広帯域回線の利用用途の大半がエンターテインメント分野であり、それらは必ずしもInternetで行う必要があるかと言えばそうではない。そこに対して規制緩和や新たな技術開発を行うことで在宅勤務やIoTのさらなる応用など、より個人の日常生活に密着した形で広帯域回線を利用できるようにすることも必要であろう。

それ以前に、携帯電話向けコンテンツ市場が発達した要因もある意味で携帯電話通信料の定額化もそのひとつといえる以上、仮に「しょうもない」データであったとしても今後のコンテンツ市場の確立や拡大、そして技術革新にも貢献する可能性が極めて高いわけであり、一概に「しょうもない」と言いきって規制やそういったデータを流すユーザを批判するべきではなかろう。

過去の日本の携帯電話コンテンツ市場は利用者だけではなくコンテンツを有償で提供するコンテンツプロバイダにもキャリア決済に伴う手数料という形で応分負担がなされてきた。

そういった背景があることから利用者は軽い負担でかつ便利に有料コンテンツを利用でき、コンテンツプロバイダもクレジットカードの用意や銀行口座への代金振り込み、プリペイドカードの購入や登録などの手間をユーザに負わせることなく気軽に有償コンテンツが利用できる環境を整えることができ、キャリアもコンテンツ提供者から手数料を得ることで増大するトラフィックに応じて設備投資が可能となっていた。

だが、現在の固定回線市場においては仮にコンテンツを有償で提供する事業者があったとしても携帯電話におけるキャリアのように回線の維持管理やネットワークへの接続を1社で統括して管理しているわけではなく、回線事業者もNTT東西会社だけではなく電力会社やケーブルテレビ事業者、地方公共団体、無線通信も含めるとBWAや携帯電話事業者など多岐にわたり、そこで利用されるプロバイダも無数に存在し、接続形態も有線回線や無線回線だけではなく、Internet上でVPNを利用するなど、多岐にわたる。

そのような状況で、仮にコンテンツプロバイダから負担を求めたとしても、Internet上のサービスは有償のものだけではなく無償のものも存在し、その無償のサービスからどのようにして負担金を徴収するかという問題があり、国外のコンテンツを利用した場合や国外からのトラフィックに対してどう徴収するかという問題も発生する以上、最終的には税金もしくはそれに近い形で負担を求めてもよいのではないだろうか。

近年、直接的にInternetを利用していない場合であっても裏手でInternetを利用している商品やサービスは非常に多く、日本国民であればなんかしらの形でInternetの恩恵を受けている可能性は極めて高い。そのため、いっそのこと国費でInternet関連のインフラ投資を行ってもよいのではないだろうか。

だが、国費やそれに近い形でインフラ投資を支援するにしてもこの間のマイクロソフト社が運営するクラウドのデータ保存サービスにおいて75TBのデータを送りつけるという尋常ではないような使い方をするユーザが出てくることは言うまでもない。

そういった極端な使い方をするユーザに対してある一定の制限を行うことは必要ではあるものの、平均的、もしくはそれから若干外れる程度の利用を行うユーザを委縮させるような形で制限や値上げを行うことは避けるべきなのではないだろうか。何回も言うが、前述の通りそれを行うと場合によってはInternetコンテンツ市場の縮小や壊滅につながる可能性が極めて高いのではないだろうか。

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