独立系「格安スマホ」苦戦、競争政策を見直しへ

独立系「格安スマホ」苦戦、競争政策を見直しへ : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

総務省、次のターゲットはワイモバイルとUQ – ケータイ Watch

ワイモバイルに関してはその前身がイーモバイルやWILLCOMというMNOであるため、若干例外的な部分があると思うが。

いわゆる「サブブランドMVNO」と呼ばれる既存MNOとなんかしらの資本関係のあるMVNOが出てきた理由も肥大化したサービスやサポートを削減し、それにかかわるコストを縮小することで利用者に対して安価にサービスを提供するという目的であり、それを望んでいた顧客も多かった以上、ある意味「消費者の要求」と言えるのではないだろうか。

もちろんそれは既存MNOのままでもできないことはないかもしれない。だが、仮に現在のMNOがそれを行うと既存顧客から間違いなく「なぜサービスを打ち切るのか」とか「なぜ窓口を閉鎖するのか」とか「なぜこの質問に答えてくれないのか、なぜサポートに追加料金が必要になるのか」みたいな苦情が出てくることは言うまでもない。

だが、既存MNOのサポート体制が行き過ぎているというのも事実であり、いまや携帯電話キャリアの専売店の窓口職員は契約条件や料金プランをはじめとした契約に関する知識だけではなく、下手なパソコン教室の指導員並の知識を求められていたりする。一方でパソコン教室の授業料を考えると利用料金の値上げは仕方のないことであろう。

誰が一番悪いとも言えない以上、もう悪者探しはやめよう – ももかん

少なくとも、この件について携帯電話向けコンテンツや携帯電話向けの各種周辺機器を提供している企業や団体、そしてそういった団体の利害関係者が批判できる立場にはないと私は無いと考えている。「スマートフォン」時代以前のW-ZERO3やPDA、サブノートをはじめとしたモバイルノートが主流の時代を考えてほしい、まだそのころはそういった先進的な電子機器は本当に仕事で必要としているビジネスマンやガジェットオタクのおもちゃであった。

今やそういった機器は前述のビジネスマンやオタクだけではなく昔では考えられないようなヤンキーの兄ちゃんやギャルの姉ちゃん、そこらの街中を歩いているおばちゃんみたいな人も持つようになっている。そういった機器の裾野を下げたのもキャリアによる手厚いサポートのおかげなのではないだろうか。

またIIJが以前、「au回線ではテザリングができない」という事例を報告していた点についても、有識者の一人である池田千鶴教授(神戸大学大学院、独占禁止法)は大手キャリアグループのMVNOだけ優遇されるのか、問題視する姿勢を見せる。池田教授はSIMロックがかかった中古端末を購入してもロックを解除できないことも課題に挙げている。

中古端末のSIMロック解除については改善を望みたいところであるが、au系MVNOでiPhoneのテザリングが利用できない件については以前に触れたが、Android端末を使うなり、対応している携帯型無線LANルータにSIMを刺しかえるなりすれば問題なく外部機器をInternetに接続することができる以上、キャリアとして制限をかけているわけではない。

つまりキャリアを批判したところで問題が解決するわけではない以上キャリアを批判することは間違っているのではないだろうか。

小林政務官は「日本は中古端末市場がなかなか形成されていない。大手キャリアの端末値引きが行き過ぎていないか」と指摘。またMVNO市場で競争が激しくなり、合併をはかろうとしても阻害する要因があると聞いている、と語り、MVNO同士の合併・連携が実現しやすい環境を整備する必要性もあわせて訴えた。

そもそも多くの人々がすすんで中古端末を選びたいかという問題もある。端末自体も自動車や住宅みたいに新品は極端に高額でかつ旧製品でもさほど性能面で不満がないというわけでもなく場合によっては目劣りするほどであり、端末代金を支払い終える2年経った頃にはその端末はすでに陳腐化しているような状況では旧式端末の価値はどれだけあるというのだろうか。

この件も前に触れたが、なんぼ安かろうがポケットの中に入れておいたら勝手に再起動しているAndroid 2.x時代の端末やすでにサポートが打ち切られたiPhone 4Sみたいな端末を今の時代に欲しいと思う人はどれだけいるのだろうか。

これは、2年縛りなどと呼ばれる期間拘束が自動更新されることを指したもの。一般的な消費者契約ではアウトだが、電気通信事業法で自動更新が認められている現状は、本当に意義あるものか問われていると新美教授。今回の検討会であわせて議論したい、と述べていた。

この件についても問題があるから廃止するとなると、2年以上利用することを前提として契約する顧客から自動更新の廃止後に「なぜ料金がこれだけ上がるのか、おかしいのではないか」と確実に苦情が来ることであろう。

それ以前に、この件については更新するか否かを選択する期間を従来の1ヶ月から2ヶ月に伸ばす、契約満了時にユーザに対して文字通信で通知する、割引率が低下する代わりに2年以降の契約解除料を請求しないプランを用意するなど、MNO各社が何かしらの回答を示している。

そもそも、現状キャリアとの資本関係がないいわゆる「独立系MVNO」がある意味窮地に立たされている理由というのもここでも一度触れたが、現状多くの事業者が「低価格」以外の付加価値を見出していないことも原因の一つと言えるのではないだろうか。

その状況ではNTTドコモに代表されるようなMNO本体、サブブランドMVNOのようにMNOが価格を下げだしたら確実にその魅力が失われ、競争力が低下するのは目に見えている。ある意味「低価格を付加価値とした独立系MVNO」というのは全員が敗者となる市場と言えるのではないだろうか。

そう考えると、今回の総務省による議論はその議論を行うこと自体がある意味間違っており、極論「無駄」と言えるのではないだろうか。

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