NEC LaVie Z PC-LZ5001D

LaVie Z PC-LZ5001D

NECが約16年前に発売していたかなり意欲的な設計がなされていたモバイルマシン。

121ware.com > サポート > 商品情報

NEC、AVノートの新モデルやゼロハリデザインのCrusoe搭載ノートなど

「今から約3年後も使っている可能性の高いもの以外買わない」とコレクションとして保管しておいたノートマシンを処分した際に考えていたものの、以前から欲しかったLaVie MXの後継機種ということと1000円という価格からつい購入してしまった。

屋外で利用すべきモバイル機 – NEC 「LaVie MX」 (1) オーソドックスに見えて挑戦的 | マイナビニュース

ちなみにこの機種の前身となるLaVie MXに関してであるが、消費電力を抑えるために当時「超低消費電力」という触れ込みで登場したCrusoeを搭載し、さらにバックライトによる消費電力を削減するため反射型液晶を搭載、さらにはそのモニタの裏側に電池を搭載することで駆動時間をさらに伸ばそうと前述の通り外観的には普通のマシンではあるものの、中身は相当意欲的な機種で、その駆動時間は最大11時間と当時としては画期的なほど長時間利用できるマシンであった。

だが、ある程度以上の視認性を確保するために強力な外光を必要とする反射型液晶でかつ解像度が低い(横800ピクセル、縦600ピクセル)ということもあり、ユーザからの不満が大きかったからかのちにバックライト付きで解像度を高めた機種が登場することとなる。

NEC、Crusoe搭載LaVie MXにバックライト付きXGA液晶搭載

そして、この機種と鞄メーカーとのコラボレーションによって登場したのがこのLaVie Zという機種である。

LaVie Z PC-LZ5001D

正面から見たら本当に標準的なマシンで、そこまで意欲的な設計がなされているとは思わない。前ユーザが相当思い入れを持って大切に扱っていたからか、ある程度の劣化や汚れは存在するもの、年式的に考えると非常にきれいな状態になっている。

手前左の黒い部分はおそらくIrDAの受光部分と思われる。

キーボード

ちなみに、キーボードは前ユーザによると新品に交換したらしく、そういう面から考えても相当思い入れを持って使用されていたことがうかがい知れる。

モニタ

モニタも年式を考えると圧迫痕が存在するものの、非常に明るく、鮮やかに表示されている。

右側面

右側面にUSB、PCカードスロット、電源、音声入出力。

左側面

左側面にはモニタ出力、モデム、USB、LAN。LANとモニタ出力には別途変換ケーブルが必要となってくるが、Internetへの接続手段としてまだまだアナログモデムやISDNが主流であった時代、当時LANは企業内や一部の先進的な家庭で使用されている程度で今みたいにホテルに用意されているなど到底考えられなかったため今ほど重きが置かれていなかったからか、このような設計がなされたのだろう。

もちろん無線LANやBluetoothは搭載されていないし、その当時はまだまだ公衆無線LANもほとんど存在していなかった。そのため、外出先でInternetに接続する手段としてはPHSや携帯電話が主流であり、モバイルインターネット接続自体がまだまだ相当珍しい存在であった。

天板

天板、前述の通り鞄メーカーとのコラボレーションによるデザインとなっており、それが特徴的と言えるが、意外に触ってみると剛性感がある。

裏面

裏面のデザインもこのように統一されており、非常にデザイン性の高いものとなっている。ちなみに裏蓋を外すとメモリやハードディスクに容易にアクセスすることができ、メーカーの仕様によると交換できないことになってはいるものの、メモリの交換も可能になっている。

システムのプロパティ

とりあえず自宅にあったWindows XPを入れてみた。CPUはCrusoe TM5600の600MHzを搭載、Windows XPもある程度は動くもの、期待できるものではない。せいぜいPentium IIの300MHz程度からよくて500MHz程度の性能と考えておくべきであろう。

ただ、同じCrusoeを搭載し、1.8型のハードディスクを搭載したVAIO Uと比較すると2.5型のハードディスクを搭載していることもあってか幾分かマシである。

ちなみに、Crusoeも当時のCPUとしては意欲的かつ先進的な設計がなされており、低消費電力化を実現するためにIA-32非互換の超低消費電力CPUでソフトウェアエミュレート(動的変換)することによりIA-32互換を実現する設計となっており、LongRunと呼ばれる今では当たり前のように搭載されている動的クロック周波数可変技術を搭載し、それがIntelやAMDのモバイル向けCPUにも影響を与えることになった。

その設計から同クロックのIntelやAMD製CPUと比較してパフォーマンスが悪いことや消費電力面でも思うほど伸びないという理由から搭載を見送るメーカーが出てきたものの、半導体技術が向上した今、AppleのRosettaARM版WindowsにおけるIA-32エミュレータという形でエミュレータのパフォーマンスは実用的なものになっており、時代を先取りしすぎた感が無きにしも非ずというところである。

デバイスマネージャー

デバイスマネージャー

デバイスマネージャー、特徴的なのは2枚目の画像にあるように電池が2個認識されているところであろう。このマシンも前述の通り電池を2機搭載しており、持ち上げてみるとモニタ部分に重心が偏る感じがする。

他は当時のマシンとしては比較的標準的な構成と言える。

いざ使ってみるとなると、電池も消耗しきっており、性能的にも今となっては使い道は限られてくるため、これこそ本当にハムログ専用にするしかないと思われる。ただ、もし仮にこのマシンを10年前に手にしていたのであれば、おそらくモバイル機として現役で使用していたかもしれない。デザイン性は今でも通用するレベルであるため、それを使い続けられないとなると非常に残念なところである。

私は異業種とのコラボレーションに関してあまり興味はないものの、今でも鞄メーカーやファッションブランドなどの異業種ブランドと提携し、中身を今風にブラッシュアップした上で性能を強化し、こういったマシンが販売できないかと思うところである。

だが、日本国内においてパソコン市場が衰退してきており、統廃合が相次ぐこの時代に難しいのかもしれないが、某社のパクリみたいなマシンを販売するくらいであればそういったマシンを積極的にリリースしてもよいのではないだろうか。

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*